妖将棋 <十二神獣と朱眼狼>


 「やっと、僕に笑顔を見せてくれたね?」

 敵対関係にあるというのに、迂闊に笑顔を見せてしまい、遥は息を詰まらせた。

「じゃあ明日のバイトで会おう」

「ああ。また明日」

 維鳴は手を振りながらドアを開けると、フワリと浮かんで空を飛んで行った。

(こっから、俺達の戦いが始まるのか…。俺に、できるんだろうか?)


 バタン!!

「遥いるっ??」

「どわっ?!」

 いきなりドアを開けられ、遥は驚いて倒れた。

「あ、緋音…、いきなりドア開けんなって」

「ごめんごめん! 急いで飛んできたもんだから、力加減がきかなくて」

 てへへと頭を掻きながら言うと、奥から六合と朱雀が顔を覗かせた。

「あ、六合さんに朱雀さん。久しぶりだね!」

「お久しぶりです緋音さん。いつも遥様がお世話になっています。相変わらずお元気ですね?」

「緋音ちゃん、やほ~」

 六合は母のように、朱雀は友達のように挨拶をすると、緋音は二カッと笑った。

「ところで、どうしたんだよこんな朝っぱらから?」

 緋音は当初の目的を思い出したように、手をポンッと打った。