「そうですね。星の動きが早まった今、残りの神獣達を得るいい機会です。場所はわかっているのですから、今からでも遅くありません」

 六合の言葉を聞き、遥は少し不安だった。

 たとえ残りの神獣を式に得たとしても、自分にそれだけの力を扱えるものなのかと。

「大丈夫ですよ遥さん。自信を持ってください」

「勾陳…」

 優しい母のように言い、遥は決心したように頷いた。

「ありがと勾陳。なあ六合、今すぐじゃないと無理か?」

「すぐでなくても大丈夫です。奴はまだ妖狼一族の壷の中で力を蓄えている最中です。完全復活までは、まだ時間はかかるかと」

 六合がそう言うと、遥は頷きながら結論を出した。

「残りの神獣は、夏休みに入ってからにする。その方が時間を有効に使えるからな。維鳴との共同戦略は合意する。それでいいな?」

 ふに落ちない部分もあるが、主人の命は絶対。

 神獣達はそれに従い、返事をする。

『御意』