妖将棋 <十二神獣と朱眼狼>



 よく聞くと、女の子は歌を歌っていた。

 リズムからすると、手鞠歌のようだ。


<いちかけ にかけて さんかけて

 しかけて ごかけて はしをかけ

 きれいないしを ならべては

 くろいとりいの そのおくに

 じゅうひち・はちの ねぇさんが

 はなとせんこう てにもって…>


 そこで歌は途切れ、遥は思いきり机に頭をぶつけた。

「いてっ!」

「ばびった~。何だよ本堂、ホームルームの最中に居眠りすんなよ~」

 若柳のびっくり顔に、生徒達はドッと笑いが出た。
 だが遥は反対に驚いていた。

 かなり長い時間が経っていると思ったのに、実際の時間はほんの数分。
 寝ていないはずだったのだが、周りの反応からすると、寝ていたようで。

 クスクスと笑う皆に、遥は苦笑しながら頭をかいた。

(いったい、あの歌何だったんだろ?)

 そう思いながら、遥はまた外へと視線を移した。