妖将棋 <十二神獣と朱眼狼>



 それを聞いた龍二は後ろから抱きしめた。

「何すんだよ!?」

「寒いから暖めてやろうかと」

「せんでいいっ! 離れろ離せっ!」

 蛇行運転をしながら街道をよたよたと走っていると、緋音の姿を見つけて声をかけた。

「おはよ遥…後ろの子誰?」

 怪訝な顔で龍二を見上げると、龍二は手で軽く挨拶した。

「俺のダチ。今日から学校一緒なんだ」

 げっそりしたような感じで言う遥を見て、チラリと龍二に視線を向けた。

「俺、龍二。よろしくな」

「あたしは緋音。遥の彼女だよ」

 それを聞いた龍二はとんでもなく驚いた。

「お前同性がよかったのか!?」

「ンなわけあるかあっ!」

 またもやバカげた言葉に半ギレになると、今度は緋音の方が驚いた。
 遥が女だということを知っているのは、自分だけだと教えられていたからだ。

 緋音は周りを見回して、近くの公園に二人を移動させた。

「遥どういう訳? 何でこの子あんたのこと知ってんのよ?」

 遥は少々申し訳なさそうに昨日のことを話した。