「いったい何と言う失態を侵してくれたんじゃ! あやつは清明ですら瀕死においやった輩なんじゃぞ!」
「申し訳ございません! 俗世にいる者達に何を言っても迷信だと言われる始末! 我等もただの人相手に術は使えないのです!」
ただただ謝り続けるしかない龍二。
じいさんはいつになく怒声をあげている。
そんな中、遥だけは冷静だった。
「よせじいさん。龍二に怒ったところでどうなるわけじゃねーんだ。今は朱眼狼をどうするかっていう行動に移した方がいい」
「じゃが遥…」
「当主は俺だ。じいさんでも口出しはさせねぇぞ」
睨むように強く言うと、じいさんは一瞬硬直し、深々と頭を下げた。
「それに、龍二が俺の所にくるってことは、それなりの力をつけてきたってことだろ?」
頭を下げたままニヤリと笑みをこぼし、右袖を捲り上げて腕を見せた。
『なっ?!』
二人は驚愕し、龍二は不適な笑みをする。
「幻獣界へと降り立ち、應龍を式に得ました」
「よもや、あの気難しい應龍を得たものぢゃ…」
感嘆の声をあげると同時に、まさかという表情も海間見える。

