「終わらない物語、か。」
ぼけーっと森の奥を見つめる蓮。
能力を持っている本はだいたい娯楽目的で作られている。
未完成の本の中に入って非現実を楽しむために。
物語を完結させれば元の世界に帰れる。
でも生徒たちは帰れていない。
つまり、この物語は完結していないのだ。
帰りたいのなら完結させればいい。
そしておそらく完結させるためには....
「光。」
「わかってるって〜。」
蓮に言われて周りをキョロキョロ見出す光。
「大地の巫女さん!!必ず私たちが魔王を倒して、大空の巫女さんを助けて来ます!!」
私は大地の巫女さんに笑いかける。
私たちがやるべきことは勇者さまになり魔王を倒して、大空の巫女を助けることだ。



