「とりあえず、華恋。」 「はぁーい。」 蓮の合図により私は床に手を当てる。 図書室よ、アナタの記憶を少し見せて。 図書室が見てきた記憶が私の頭の中を流れる。 たくさんの生徒たちが行き交う。 その中に一人。 いた。 行方不明の生徒。 生徒は奥へと進んでく。 本棚と本棚の間に落ちている古そうな本。 その本が急に開いて.... 光とともに生徒は消えていた。 他の時間の記憶も見る。 どれもあの本の前で消えている。 「ありがとう。」 私は図書室にお礼を言うと立ち上がった。