蓮は楽しそうに笑う華恋を横目に調理室を出た。 一度生徒会室に寄って中等部校長室へ向かう。 蓮は最初から手放すつもりなどなかったのだ。 コンコンッ 大きな扉をノックする。 「どうぞ。」 「失礼します。」 ガチャッ 扉を開けばそこには大きな椅子に腰かけた中等部校長の姿があった。 「何のようかな?」 中等部校長は蓮ににっこりと微笑む。