「そんな顔で見ないでよぉ。おー怖い怖い。」
睨む凛妃とは裏腹にヘラヘラと笑いながら立つ光。
それから私に手をさしのべてくれる。
「ありがとう。」
私はその手を取り立ち上がる。
「「........。」」
無言の光と凛妃の睨み合い。
二人とも笑ってるけど怖いです。
「手ぇ、離そうよ?光。」
「えぇー。凛妃が睨んでるから怖くて離せなぁ〜い。華恋助けてぇ。」
おい!!
お前が私の手を離さないから凛妃が黒オーラムンムンなんだろ!!
助けてぇって言ってさらに私の手を強く握るな!!
黒オーラムンムンの凛妃はまー怖い。
笑っているのに笑っていない。
「とりあえず離して光!!凛妃も落ち着いて!!早く庭園に行かないと野良犬どっか行っちゃうよ!!」
ぶんって力いっぱい腕を振って光の手を無理矢理離れさせる私。
「そうだね♪」
ギュッ
私の横に小走りで来て私の腕に抱きつく凛妃。
機嫌が戻った模様。
「じゃぁ行こうかぁー。」
光はダルそうに腕を頭の後ろで組んで歩き出す。
そして私たちは野良犬がいるであろう庭園に向かった。



