みんな、助けて。
そう思って周りを見れば凛妃は銀と激戦を繰り広げていた。
蓮と光も生徒たちと戦っている。
誰も私たちに気づいていない。
「華恋ちゃん。」
気がつけば昴先輩の側に来ていた私。
昴先輩は私に微笑んで私の頬に触れる。
触れられそこから何かを感じる。
体中に広がる感覚。
初めて火竜を私の中に感じる。
うごめく大きな力。
封印の能力によって締め付けられた力。
封印の能力→文字通り封印ができる。大きな力のものを封印するにはそれ相応の力が必要。
鎖のように絡まる封印の能力は昴先輩に触れられたところから昴先輩の制御の能力により溶けて行く。
でも封印の能力はすぐには溶けようとしない。
私の体内で激しく抵抗をする。
熱い。
体が熱い。