「落ち込まないで、直。こんなの普通だから!!たっくんなんて、女の子と飲みに行ったりしてるし、昔はキャバクラに通ってたくらいなんだから」






ゆかりが元気な声で励ましてくれているのに、私にはゆかりの声が届かなかった。







先生から電話がない。




そろそろ帰るって言ったのに。






まだあのお店で飲むの?



また別のお店に行くの?






やっぱり、男の人は、女の人のいるお店が好きなの?





先生は、そういうのは嫌いって言ってたけど、それは私を安心させるために言ってることなの?





先生もやっぱり、楽しいのかな。





綺麗な女の人に囲まれて、ドキドキしているのかな。








もうやだ。



こんな自分も嫌・・・・・・









「飲むよ、直っ!!」




「飲む!!」







久しぶりに酔っぱらってしまうくらいに飲んだ。






何もかも忘れてしまいたかった。






飲んで飲んで、


全部忘れられたらいいのにと思った。






聞かなければ良かった。




私がバカだったんだ。