「それで幸さんが家に?」 「そう。まあ田畑とあれ以上一緒にいたらケンカになると思って、俺はその間ずっと外をブラブラしてたけど」 「そっか、本当に秀ちゃんじゃなかったんだ」 秀ちゃんはあの時家にいなくて。 溝口先輩が秀ちゃんの家に来た時にわたしが行ったんだ。 なんか、タイミング悪いな、わたし。 「それにしても、俺と溝口を間違えるとは」 「………ごめんなさい」 本当、あの時のわたしはどうかしてたと思う。