え…………?
聞き間違い、かと思った。
ボソッと、呟くように囁かれた言葉。
嘘でしょ?本当に………?
「翔ちゃん今のほんっ…」
「見んなコラ」
確認しようと上げた顔は、翔ちゃんによって胸板に戻されてしまった。
でも、見えた。
一瞬だけど、真っ赤に染まった翔ちゃんの赤い顔。
……えへへ。初めて聞いた、翔ちゃんからの愛の言葉。
嬉しい………。
「翔ちゃんどうしよう」
「何が」
「嬉しすぎて、泣き笑いしちゃうかも」
「いいんじゃねーの。泣き顔も可愛いんだし」
へっ………。
サラッと発せられた言葉に、驚くヒマも無く。
―――――ちゅっ
キス、してた。


