――だがな、いろいろあるだろ?その時代に応じて、税を上げたりすることも。


 正直なところ、鶴岡も岩原の意見に呆れているようだった。


 政治家としての身体検査とでも言うべき金の問題において、事務所経費二億円の問題は実に大きい。


 この男は一体何を考えているのだろうか……?


 新党を作ることで自滅の道を歩むんじゃないかとすら思えた。
  

 だが、単なるお抱え運転手に過ぎない俺には何も言う権利がない。


 それに岩原が仮に新民党の自分のグループに呼びかけても何人が集うだろうか……?


 居心地がいい方の党を選ぶだろう。


 仮に俺自身が岩原の側近議員でも付いていくつもりはない。


 岩原グループの多くは三年前の衆院選で風で当選した、いわゆる岩原チルドレンだ。


 そんな人間たちが次の選挙で逆風に晒されるのは間違いなかった。


 カバンしかない議員が、地盤や看板のある政治家に適うわけがないのだ。