――それは仕方ないじゃないか。君だって分かるだろ?税制改革をしないと、国は行詰まる。そういったことを承知での税率の引き上げだと分かって、我々新民党と社自党の人間たちが賛成したんだ。確か君は採決で反対票を投じたよね?何でそんなことするんだ?


「先生は私の掲げる国家公務員改革が三年前の総選挙の際に、マニフェストに盛られたことをご存知ですよね?」


 ――ああ。ただ、各種事業等の仕分けも失敗だったし、官僚の定員も減ってないぞ。どこが改革なんだ?


「それを私は新党の次期選挙の公約に掲げて、やってみせます。国民と約束したことを守るのは当然でしょう」


 ――君は何か焦ってるんじゃないか?今は領土問題などでアジア外交の方が揺れてるし、霞ヶ関には埋蔵金があっても掘り起こせないぞ。


「それをやるのが私の仕事ですから。先生も政治家ならそれぐらいの気構えをお示しになってもよろしいですよね?」


 ――君は何か勘違いしてる。変なことに拘ってないか?マニフェストなど作り変えていいんだよ。選挙の際、そのときの政治経済や外交の情勢に応じてな。


「私は先生が思っておられる以上に信念居士なんです。しっかりとした考え方を持っているつもりです。ですから公約違反となる増税法案には反対票を投じました。それが政治家の信念じゃないですか?」