元村が電話先で口を開く。


「堀原君、藤井先生のお車を運転しないか?」


 ――ええ。私としては構いませんが。


「君が長年、岩原先生にお仕えしてきたことは知ってる。藤井先生もそのことはちゃんと分かっておられるんだ」


 ――そうですか。


「決断してくれないか?君を雇いたい」


 ――分かりました。お受けいたします。


「助かるよ。じゃあ、履歴を打った書類をメールで私のメールアドレス宛に送ってから、後日国会内の藤井事務所に来てくれ」


 ――はい。


 元村がメールアドレスを教えてくれたので、それを手元のメモ用紙にメモする。


 そして「お世話になります」と一言言い、電話を切った。


 軽く息をつく。