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 それから二日が経ち、俺も変わらず都内の岩原の自宅前に午前十時には来て、車を横付けした。


「おう、おはよう」


 颯爽とした感じで、岩原が自宅から出てくる。


「おはようございます」


 一言挨拶すると、


「すぐに永田町に向かってくれ。今から新党の集まりがある。大事な会合だ。至急頼む」


 と返事が返ってきた。


「分かりました」


 頷き、エンジンを掛けてアクセルを踏み込む。


 この車もまだまだ使える。


 新車じゃなくてちょっとモデルが古いものだったが、運転し慣れていた。


 やはりハンドルが手に馴染んでいるので運転しやすくて、何ら抵抗はない。