「良いのか、アリス」



「1人でこの家は、デカ過ぎる」



―――仏間に戻り、手を併せた。

パパ、ママ。

お祖父ちゃんたち。

みんな、ごめんなさい。

幼稚園もこの家も、私には守れませんでした。

私は、大切な思い出が詰まった場所を、手離しました。

衛たち若菜家ではなく、私を恨んで。

そして、苦しみを与えて。

愚か者の私を、呪い殺して下さい――…。