水を撒いたお義父さんは、バケツを持って下がる。



「家ならくれてやるわよ…」



でも、私の捨て台詞に、お義父さんの足が止まった。



「アリス…あのさ」



「何もかもくれてやる。けど、私はあんたを一生、許さない。地獄に落ちるまで、絶対…」



「……わかった。家は言う通り、頂戴する。俺を気が済むまで、恨むと良い」



衛は溜め息を吐きながら、出て行った。