旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】

「…恵央斗はいつもそう。私のせいにばかりして」



「俺がお前に何かしたか?してねぇのに、責められる覚えはない」



「――留学を決めた理由、何でか知ってる?」



「また掘り返すのかよ…」



「私は、止めて欲しかった。もしくは一緒に来て貰うか、応援するか反応を見たかった。けど、“もう聞いた”ってそれだけだった」



弱々しい声になった彼女に、恵央斗は表情を微塵も変える様子はない。