旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】

目を強く閉じ、何もない事を祈る。



「私は恵央斗の何なのよっ!!」



しかし、女性の怒鳴り声に驚き、目が開いた。



「――何度、言わせたらわかる。俺たちは、お前が留学すると言った時に終わった」



「私は別れたつもりはないわよ。なのに勝手に結婚して、許されると思う?」



「勝手なのは芽衣子ーメイコーだろ。留学を決めたのも婚約話も全て、俺は後から人伝に聞かされた」



恵央斗は渋い顔でリビングと並びにある寝室のドアに凭れて立って居る。