旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】

抱き締められ、思うのは求めてたものではない。

しかし、素直に子供のように泣ける胸を借りれて、嬉しくないわけじゃない。



「アリス?私、貴方の泣いてる姿を見て、悔しさが込み上げるわ。一緒に行きましょう?マンションに」



「え…?」



まだ泣き止んではない私の手を握り、闘志に燃えてるような沢井さん。

頷かない私に、「行かなきゃダメよ」と、立ち上がりながらも続ける。