旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】

しばらくして、部屋のドアがノックされてる事に気付き、壁に手を当て、つたい歩きのようにドアの前へ。



「アリス……」



覗き穴で、相手も確信せず開けると、沢井さんが立って居た。

携帯のGPS機能を頼りに、1人で来てくれたらしい。



「心配させないで。やっとまた、会えたのよ?」



「大人気ない事をしてるとは思います。でも、あの家には居れないから…」



あそこは、私の居場所ではなかった。