旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】

「申し訳ないけど帰ってくれる?ここ、私と恵央斗の家なの。どんな関係だろうと、居て欲しくないわ」



「……あのさ、大人しくしてれば何なの?恵央斗の何?」



「それ、私の質問と同じよ」



「私は恵央斗の妻ですけど?」



上から目線な彼女に腹を立てながらも、拳を握って抑える。

手のひらに爪が食い込み、痛みを生む。



「“妻”?笑わせないで。私、恵央斗の婚約者なのよ?」



…“婚約者”?

え、じゃあ何で私は妻なの?