旦那様は芸能人~そして、初恋の人~【完】

「あぁ!えな――…」



「どちら様ですか?」



…それは私の台詞では?

固まる私の前に、金髪の美女。

キャリーバックを置き、下駄箱の上に鍵を投げ置く。

我が物顔でキッチンに行き、ビールを呑む姿は、私よりこの家に染まってる。



「あのー…?」



「何?てか、貴方は誰?恵央斗の知り合い?」



…だから、それは私の台詞!

恵央斗の妻の立場である私に対し、何でこんな偉そうなの?!