夏の月夜と狐のいろ。



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ここは・・・薄暗い場所?


地下のようだ。
視界に映るのは、うっすらと部屋中に輝く魔術の陣。


それを、ノエルは見つめているらしい。


すぐそばには神父が居た。

神父は何やら満足そうに、ノエルのほうを見る。そして、言う。



「素晴らしいですよ。けれど、あなたはそうでもしないと言うことをききませんねえ・・・・
いっそ魔力を吸い取り殺してしまってもよいのですが・・・」



シアンはぞっとした。
なんてこというの、一応は父親なんでしょう!?


シアンの中を怒りの感情が満たしたが、ノエルはそれに対して静かな声で答えた。



「・・・好きにするといいよ。俺に何をしてもいい。
シアンたちに手を出さないのならね」



ノエルの視界が細まった。
ノエルは、微笑んで見せたらしい。


すると神父は微笑みを消して真顔になった。



「ええ。彼女らがここへ・・・・町に再び来て、教会の地下に来たりさえしなければ何もしません」


ノエルが身じろぎしたのがわかった。



「・・・・!話が違う!まさか・・・!」


ノエルがじたばたと動いた。どうやら拘束されているらしい。



「ふふ、そうです・・・。・・・は・・・・のために!・・・はすでにここへ向か・・ます!」



千里眼が切れ掛かっているらしく、言葉が途切れ途切れで聞き取れない。


視界もぐにゃぐにゃと歪みだした。



「やめろ!・・・を・・・・は・・・・・だ!!!」


ノエルが何やら叫んだのと同時に、バツンと千里眼が切れた。