夏の月夜と狐のいろ。



「修道女の服、似合ってるわね?女の人みたい」


シアンは、ナノの修道女の格好のままのレオンを見て言った。

レオンの顔立ちはきれいで、中性的だ。
その様子からしてもまったく違和感なく修道服を着こなしている。


だが、シアンがそう言うとレオンは顎を高く上げてじろりとこちらを見下ろした。


「私は男だ。さあ、早く服の変化をといてくれ。
もう変装する必要はないのだろう?」


シアンが頷き、変化をとくと
レオンの姿はたちまち元にもどり、ふわりと定着した。


「残念ですね」とリリィがくすっと笑うとレオンは軽くリリィを睨んだ。


けれどレオンはため息をつくと再び力強く歩き出した。


その足取りは、ナノのものとは比べ物にならないくらいに強い。

・・・やっぱりナノは身体がとても弱いのね。



シアンも、その後に続いた。


これでシアンの姿もレオンの姿も町に入る事を禁じられていた姿にもどっていて、正体はばればれだ。


・・・早く、ノエルを見つけ出さなければならない。


「ちょっと待って。」



そこで、シアンは前をいくリリィとレオンに声をかけた。



「千里眼を使うわ。」