「...桜木 詩織です。今日から宜しくお願いします。」
私は、教室内を見渡して「加山」と書いてある名札を探した。
すると...
「あなた...桜木さん、だったかしら?」
いきなり、1人の生徒が立ち上がった。
その名札には...
「加山」の文字が書いてある。
「はい」
「あなた...カヤマデパートはご存知?」
何を言い出すかと思いきや...
カヤマデパート?そんなの聞いたこともない。
でも、私は空気を読んで...
「カヤマデパートって、あの?」
「あら、知ってるのね?カヤマデパートって、この辺りでは1番大きなデパートじゃない?」
「そうですね」
「あれ、私のお父様が経営しているの」
「そ、そうなんですか!?すごいですね!!」
私は、昔から演技が上手いなどと言われていた。
今も、目を輝かせられてるんだと思う。
何故なら、加山 遥が得意気な顔をしているからだ。
しかし、心の中では微塵もそんなことは思っていない。
