濃密な夜の刻が過ぎる。
甘く、かぐわしい香りが充満する中で。
繰り広げられる愛のささやき。
瞬く光。
誰にも邪魔されない時間。
確かめ合うひととき。
枝を絡め身を寄せ合う、切なくも至福の刻・・・。
あぁ全てが皆、酔いしれて・・・。
うっとりと光景を見つめるあたし。
門川君も息を呑み、目の前の幻想を見つめている。
「・・・うっ・・・」
「門川君?」
突然門川君が胸に手を当て、呻きだした。
「どうしたのっ?」
「・・・・・・・・」
彼は顔を歪めて、辛そうに目を閉じている。
「痛いの? 心臓? 苦しいの!?」
あたしは彼の手に自分の手を重ねた。
そして彼の背中をさすった。
彼は苦しそうに目を閉じたまま「大丈夫だ・・・」とつぶやいた。
どうしよう!
忙しすぎて体を壊してしまったのかも!
無理しすぎたんだきっと!
それとやっぱり、あの戦いも負担になりすぎたんだ!
今までの苦労が、彼の体を蝕んでしまったんだ!
せっかく・・・
せっかく、これから彼の新しい人生が始まるのに!
甘く、かぐわしい香りが充満する中で。
繰り広げられる愛のささやき。
瞬く光。
誰にも邪魔されない時間。
確かめ合うひととき。
枝を絡め身を寄せ合う、切なくも至福の刻・・・。
あぁ全てが皆、酔いしれて・・・。
うっとりと光景を見つめるあたし。
門川君も息を呑み、目の前の幻想を見つめている。
「・・・うっ・・・」
「門川君?」
突然門川君が胸に手を当て、呻きだした。
「どうしたのっ?」
「・・・・・・・・」
彼は顔を歪めて、辛そうに目を閉じている。
「痛いの? 心臓? 苦しいの!?」
あたしは彼の手に自分の手を重ねた。
そして彼の背中をさすった。
彼は苦しそうに目を閉じたまま「大丈夫だ・・・」とつぶやいた。
どうしよう!
忙しすぎて体を壊してしまったのかも!
無理しすぎたんだきっと!
それとやっぱり、あの戦いも負担になりすぎたんだ!
今までの苦労が、彼の体を蝕んでしまったんだ!
せっかく・・・
せっかく、これから彼の新しい人生が始まるのに!


