お互いの体を支え合うように階段を下りる。

励まし合いながらヨロヨロふらふらと出口へ向かった。

何度も転びかけ、倒れかける。

そのたびにお互いがお互いの体を引っ張り上げた。


しま子と別れた場所に到着した時にはもう、疲労困憊。

精も根も尽き果てて、地面に崩れ落ちてしまった。


も・・・も・・・

も、ダメ限界・・・・・。


体力の限界は遥かに超えて、生命の限界ゾーンに達してる。

イエローカードの向こうのレッドカードがひらひらしてる。

あぁ、意識が・・・。

お花畑がきれ~・・・。


地面に突っ伏して倒れながら、飛びそうな意識の中で会話をする。


「門川君、大丈夫・・・?」

「三途の川の向こうでご先祖様が、笑顔で手招きしてるのが見える・・・」


わぁ、あたしより1ランクやばい幻覚視てる。

やっぱり彼の方が重症なんだ。

笑顔にだまされてついてっちゃダメ~。


「門川君、そっち行っちゃダメ・・・」

「あぁ。川を渡る気力も体力も無いから大丈夫だ・・・」


行きたくても行けませんって? ・・・同感。

でもこのままじゃ本当にやばい。

行く気はなくても、向こうに引きずり込まれてしまいそう。