やがて懐妊し、永継が誕生した。
永守様は、それはそれはお喜び下さった。
わらわは立派に務めを果たした。
やはりこれで良かったのだ。
わらわは間違ってはいなかった。
全てこのまま、今まで通りにしていれば良いのだ。
つねに無表情に、ひたすら人形のように。
神の母として相応しいように。
高貴なる者として教育された通りに。
永守様に何を言われても何を聞かれても。
何があっても、どんな事態にも。
わらわはそのように振る舞い、受け答えし続けた。
寝所でもその態度を一貫して崩さなかった。
だが永守様にお会いするたび、わらわの胸は高鳴り、心は躍る。
気持ちは浮き立ち乱れてしまう。
永守様に触れられるたびに、この身は切なく熱くなり・・・
自分を見失ってしまいそうになる。
必死に押さえつけた。
不躾な振る舞いをしてはならぬ。
そんな事をしては永守様に嫌われてしまう。
無表情に、可能な限り無表情に。
どこまでも人形のように。
そして永守様の意のままに・・・。
月日が流れ・・・
少しずつ、永守様の散策に誘われる事が無くなり。
永守様との会話も無くなり・・・。
永守様は、あの女と出会った。
永守様は、それはそれはお喜び下さった。
わらわは立派に務めを果たした。
やはりこれで良かったのだ。
わらわは間違ってはいなかった。
全てこのまま、今まで通りにしていれば良いのだ。
つねに無表情に、ひたすら人形のように。
神の母として相応しいように。
高貴なる者として教育された通りに。
永守様に何を言われても何を聞かれても。
何があっても、どんな事態にも。
わらわはそのように振る舞い、受け答えし続けた。
寝所でもその態度を一貫して崩さなかった。
だが永守様にお会いするたび、わらわの胸は高鳴り、心は躍る。
気持ちは浮き立ち乱れてしまう。
永守様に触れられるたびに、この身は切なく熱くなり・・・
自分を見失ってしまいそうになる。
必死に押さえつけた。
不躾な振る舞いをしてはならぬ。
そんな事をしては永守様に嫌われてしまう。
無表情に、可能な限り無表情に。
どこまでも人形のように。
そして永守様の意のままに・・・。
月日が流れ・・・
少しずつ、永守様の散策に誘われる事が無くなり。
永守様との会話も無くなり・・・。
永守様は、あの女と出会った。


