奥方は、じぃっと門川君の言葉に聞き入っていた。
なんだか、すごく真剣に聞き入っているようだった。
そしてハッと気付き、慌てたように扇子で顔を覆う。
門川君はあたしの手を握った。
そのまま言葉を続ける。
「会えて良かったと思える相手に出会える事、そして、そう言ってもらえる事・・・」
彼の手に、いっそう力がこめられた。
「それが幸せでなくてなんだと言うのです?」
あたしは強く強く、彼の手を握り返した。
「僕はあのふたりに出会えて良かった。あのふたりは・・・」
うん、そうだ。あのふたりは・・・
「幸せだったのです」
お兄さん・・・秋風さん!
あなた達が生まれてくれて、あなた達に出会えて、本当に良かった!
また新たに涙が流れた。
でもその涙は、今までとは違っていた。
怒りとか悲しみとか、そんな涙とは全然違う涙だった。
この世に生まれてきた事を、感謝し合える相手がいる。
お兄さんも秋風さんは、お互いがそうだった。
だったら決して決して、あのふたりは無意味なんかじゃない。
それがあのふたりの全てだ!
無意味なんて、他人が決めれる事じゃない!
心が救われるように感じる。
納得できた気がする。答えが見つかった気がする。
なんだか、すごく真剣に聞き入っているようだった。
そしてハッと気付き、慌てたように扇子で顔を覆う。
門川君はあたしの手を握った。
そのまま言葉を続ける。
「会えて良かったと思える相手に出会える事、そして、そう言ってもらえる事・・・」
彼の手に、いっそう力がこめられた。
「それが幸せでなくてなんだと言うのです?」
あたしは強く強く、彼の手を握り返した。
「僕はあのふたりに出会えて良かった。あのふたりは・・・」
うん、そうだ。あのふたりは・・・
「幸せだったのです」
お兄さん・・・秋風さん!
あなた達が生まれてくれて、あなた達に出会えて、本当に良かった!
また新たに涙が流れた。
でもその涙は、今までとは違っていた。
怒りとか悲しみとか、そんな涙とは全然違う涙だった。
この世に生まれてきた事を、感謝し合える相手がいる。
お兄さんも秋風さんは、お互いがそうだった。
だったら決して決して、あのふたりは無意味なんかじゃない。
それがあのふたりの全てだ!
無意味なんて、他人が決めれる事じゃない!
心が救われるように感じる。
納得できた気がする。答えが見つかった気がする。


