神様修行はじめます! 其の二

言いたい。無駄でも言いたい。

言わなければ・・・せめて、せめてここで言わなければ・・・


「あんたが産んだ、あんたの子でしょ!? なんで役立たずなんて言えるのよ!?」


役立たずなんて言葉、認めるわけにはいかない!

それだけは絶対に認めるわけにはいかない!

でなければ、何の為にあのふたりは・・・!


「では、何の為にあのふたりは生まれてきたのじゃ?」


・・・・・

え?


「聞かせてたもれや。あのふたりの生まれた意味はどこにある?」

「・・・・・」

「結局、ただの一度も力に目覚めること無く逝ってしまったではないか」



門川の第一子でありながら、ただの一度も。

真の神の末裔でありながら、ただの一度も。

戦うこともなく逝った。


周りの者は戦いに赴き、その命を散らす。

役に立ち、皆、惜しまれても逝ったであろう。

それに比べてその間、永継は何を成した?


「ただ食うて、寝て、を繰り返すばかりじゃ」


それに何の意味がある?

立派に当主となるのが天の定めであったのに。

神の御意思を遂げることもできず、食って寝て、死んだだけじゃ。

そんな生に何の価値があると言うのじゃ?


「わらわは門川の母と成った。神の御意思を成し遂げた。永継は、何かを成し遂げたか?」