炎の中で苦しげに身動きするお兄さんの声が聞こえる。
永久・・・永久・・・。
いつもいつも悲しそうに泣いてばかりの、僕の弟。
強大な力をもつが故に、苛烈な人生を強いられた弟。
正直、その力を妬ましく思っていた。
僕には無いものを持っている弟を。
我が身の情けなさと比較するたびに、うらやましくてうらやましくて・・・仕方なかった。
でも・・・
その弟を愛し、不憫に思う気持ちもまた、僕の紛れも無い真実だった。
こっそりと隠れ、ひっそりと泣く姿を見るたびに、哀れでならない。
胸がかきむしられるように痛んだ。
兄なのに何もしてやれない自分。
ただひたすらに弟の無事を祈り続けた。
春の花を見ては、弟にも見せたいと思い
夏の雨に、弟が濡れているのではと案じ
秋の風に、きっと再び会える日を信じて
冬の雪に、穢れの無いあの魂の無事を祈る
巡る季節を、幾度も幾年も、小さな窓から想いを込めて・・・
どうかどうか、たったひとりの弟が無事でありますようにと請い願う日々。
いつかきっと、あの約束が果たせますようにと繰り返し祈る。
なんの応えも得られぬ歳月を、ただそうして過ごし続けて・・・
我が身のふがいなさと、そして永久・・・
お前と肩寄せ合った短い日々を、切なく思い出す。
永久・・・永久・・・。
いつもいつも悲しそうに泣いてばかりの、僕の弟。
強大な力をもつが故に、苛烈な人生を強いられた弟。
正直、その力を妬ましく思っていた。
僕には無いものを持っている弟を。
我が身の情けなさと比較するたびに、うらやましくてうらやましくて・・・仕方なかった。
でも・・・
その弟を愛し、不憫に思う気持ちもまた、僕の紛れも無い真実だった。
こっそりと隠れ、ひっそりと泣く姿を見るたびに、哀れでならない。
胸がかきむしられるように痛んだ。
兄なのに何もしてやれない自分。
ただひたすらに弟の無事を祈り続けた。
春の花を見ては、弟にも見せたいと思い
夏の雨に、弟が濡れているのではと案じ
秋の風に、きっと再び会える日を信じて
冬の雪に、穢れの無いあの魂の無事を祈る
巡る季節を、幾度も幾年も、小さな窓から想いを込めて・・・
どうかどうか、たったひとりの弟が無事でありますようにと請い願う日々。
いつかきっと、あの約束が果たせますようにと繰り返し祈る。
なんの応えも得られぬ歳月を、ただそうして過ごし続けて・・・
我が身のふがいなさと、そして永久・・・
お前と肩寄せ合った短い日々を、切なく思い出す。


