渦巻くように煙が彼女の全身を蝕む。
あまりの煙の濃さに、姿がかすんでしまって良く見えない。
「兄上、おやめください!」
「お兄さん! 分からないの!? 秋風さんなんだよ!?」
夢中で叫ぶあたし達の声は、お兄さんには届いていない。
彼女が誰だか分かっていないんだ!
そんな・・・ひどい!
秋風さんがお兄さんに殺されてしまうなんて!
そんなのあんまりだ! そんなの見たくない!
「お兄さん! もうやめて―っ!」
その時、濃厚な黒紫の煙から大量のクナイが飛び出した。
それこそ雨あられのように、畳に突き刺さる。
お兄さんの動きが完全に止められた。
秋風さんの足が畳を蹴る。
そしてお兄さんに飛び掛り、その体をがっしりと抱え込んだ。
「・・・天内の娘、今だ!」
「秋風さん!?」
「わたしの体ごと永継様を滅っしろ!」
「な・・・!?」
なに言ってんの!?
そんな事できるわけないでしょ!?
「秋風さんも一緒に死んじゃうよ!」
「それでいいんだ! やれ!」
「嫌だ!」
「嫌でもやれ!」
「できない!」
「できなくてもやれ!」
できなくても、って・・・!
できないものは、できないんだよ!
あまりの煙の濃さに、姿がかすんでしまって良く見えない。
「兄上、おやめください!」
「お兄さん! 分からないの!? 秋風さんなんだよ!?」
夢中で叫ぶあたし達の声は、お兄さんには届いていない。
彼女が誰だか分かっていないんだ!
そんな・・・ひどい!
秋風さんがお兄さんに殺されてしまうなんて!
そんなのあんまりだ! そんなの見たくない!
「お兄さん! もうやめて―っ!」
その時、濃厚な黒紫の煙から大量のクナイが飛び出した。
それこそ雨あられのように、畳に突き刺さる。
お兄さんの動きが完全に止められた。
秋風さんの足が畳を蹴る。
そしてお兄さんに飛び掛り、その体をがっしりと抱え込んだ。
「・・・天内の娘、今だ!」
「秋風さん!?」
「わたしの体ごと永継様を滅っしろ!」
「な・・・!?」
なに言ってんの!?
そんな事できるわけないでしょ!?
「秋風さんも一緒に死んじゃうよ!」
「それでいいんだ! やれ!」
「嫌だ!」
「嫌でもやれ!」
「できない!」
「できなくてもやれ!」
できなくても、って・・・!
できないものは、できないんだよ!


