「あたしはいいから・・・」
「君が良くても僕は良くないんだ!」
治療を続けながら、彼はあたしを怒鳴り散らして叫ぶ。
「君がいなくなってしまったら、僕は生きていけないんだよ!」
「・・・門・・・」
「誓ったろう! 生涯共にいると! 絶対に守りきってみせると!」
彼は勢い良くお兄さんに振り返った。
「兄上、どうかお願いです! 彼女に罪はありません!」
「・・・・・」
「どうか、お時間を下さい!・・・どうか兄上!」
「・・・・・兄上!」
門川君の懇願にも、お兄さんは歩みを止めなかった。
門川君は苦悩の表情で強く唇を噛む。
そして・・・
「兄上、お許しを・・・!」
白い輝き。
大きな氷柱が光る円陣から現れた。
その鋭い切っ先がお兄さんに狙い定め、弾丸のように放たれる。
あぁ・・・貫かれる・・・!
結局こうなってしまう。止められなかった。
門川君がお兄さんを倒してしまう。
彼が自分の手で兄を倒す事態だけは避けたかったのに。
彼をその罪と苦しみから守りたかったのに。
あたしの力不足のせいだ。
門川君、お兄さん、ごめんなさい・・・。
門川君もあたしも、許しを請うようにそれを見ていた。
「君が良くても僕は良くないんだ!」
治療を続けながら、彼はあたしを怒鳴り散らして叫ぶ。
「君がいなくなってしまったら、僕は生きていけないんだよ!」
「・・・門・・・」
「誓ったろう! 生涯共にいると! 絶対に守りきってみせると!」
彼は勢い良くお兄さんに振り返った。
「兄上、どうかお願いです! 彼女に罪はありません!」
「・・・・・」
「どうか、お時間を下さい!・・・どうか兄上!」
「・・・・・兄上!」
門川君の懇願にも、お兄さんは歩みを止めなかった。
門川君は苦悩の表情で強く唇を噛む。
そして・・・
「兄上、お許しを・・・!」
白い輝き。
大きな氷柱が光る円陣から現れた。
その鋭い切っ先がお兄さんに狙い定め、弾丸のように放たれる。
あぁ・・・貫かれる・・・!
結局こうなってしまう。止められなかった。
門川君がお兄さんを倒してしまう。
彼が自分の手で兄を倒す事態だけは避けたかったのに。
彼をその罪と苦しみから守りたかったのに。
あたしの力不足のせいだ。
門川君、お兄さん、ごめんなさい・・・。
門川君もあたしも、許しを請うようにそれを見ていた。


