何を望もうが、それは人の自由だ。
その自由は他人が手を出してはならない決め事。
どんな道を生きるかは当人が決める。
そして誰もが、好きに生きていくべきだ。
でも・・・
人は絶対に、侵してはならない領域がある。
踏み込んではならない所があるんだ。
守らなければ、世界が成り立たなくなる領域が。
それをこの人達は超えた。
そして引き返さなかった。
自分たちではなく、世界の方を変えようとした。
自分達は神なのだからと、理屈をつけて。
あんた達はね・・・
無人島にでも移り住むべきだったんだ。
その小さな世界で、神じゃ神じゃ、我らは神じゃって言いながら生きていけば良かったんだ。
だってこっちの世界では、そんな事したって通用しないんだもの。
世界に拒絶されてしまうから。
あたしの言葉を黙って聞いていた奥方は、扇子で口元を覆った。
そして、ほんの少しだけ笑った。
「愚かな。神が拒絶されるわけがなかろう」
「拒絶されてるんだよ。はっきりと」
「天の意思は、この世界において絶対なのじゃ」
「じゃあなんで・・・」
あたしは一呼吸置いて、言った。
「なんでお兄さんは、力を継がずに生まれてきたの?」
その自由は他人が手を出してはならない決め事。
どんな道を生きるかは当人が決める。
そして誰もが、好きに生きていくべきだ。
でも・・・
人は絶対に、侵してはならない領域がある。
踏み込んではならない所があるんだ。
守らなければ、世界が成り立たなくなる領域が。
それをこの人達は超えた。
そして引き返さなかった。
自分たちではなく、世界の方を変えようとした。
自分達は神なのだからと、理屈をつけて。
あんた達はね・・・
無人島にでも移り住むべきだったんだ。
その小さな世界で、神じゃ神じゃ、我らは神じゃって言いながら生きていけば良かったんだ。
だってこっちの世界では、そんな事したって通用しないんだもの。
世界に拒絶されてしまうから。
あたしの言葉を黙って聞いていた奥方は、扇子で口元を覆った。
そして、ほんの少しだけ笑った。
「愚かな。神が拒絶されるわけがなかろう」
「拒絶されてるんだよ。はっきりと」
「天の意思は、この世界において絶対なのじゃ」
「じゃあなんで・・・」
あたしは一呼吸置いて、言った。
「なんでお兄さんは、力を継がずに生まれてきたの?」


