「ならぬ。門川当主の座は永継のものじゃ」
ほっ、ほっ、ほっ、・・・。
目も口も、まるで笑っていない。
無表情のまま声だけが笑い続ける。
まるで、からくり人形が笑っているようだ。
「当主は永継が継ぐ。鉄の掟じゃ」
「僕が継ぎます」
「ならぬ。永継が当主じゃ」
「恐れながら、もはやそれは不可能であると存じます」
「ほぉう? あくまでもお前が継ぐとな?」
「はい」
「ほおぉう・・・?」
門川君は頭を下げたまま、はっきりと宣言した。
「門川当主の座・・・継ぎます」
奥方の視線の粘度が強まった。
一重の両目に、鈍い光が宿る。
狂気の・・・目。
無機質な空気が、ぴしりと崩れていく。
「しかしそれは、わらわの一存では了承できぬのぉ」
「はい。この後、長老会にて協議に・・・」
「本人同士、話し合わねばなるまい」
「・・・・・は?」
門川君が、いぶかしげな視線を上げた。
「お前がどうしても当主の座を欲するというなら、仕方あるまい」
ぼおおぉぉ・・・!!
門川君の目の前に、青黒い光の円が浮かび上がった。
ほっ、ほっ、ほっ、・・・。
目も口も、まるで笑っていない。
無表情のまま声だけが笑い続ける。
まるで、からくり人形が笑っているようだ。
「当主は永継が継ぐ。鉄の掟じゃ」
「僕が継ぎます」
「ならぬ。永継が当主じゃ」
「恐れながら、もはやそれは不可能であると存じます」
「ほぉう? あくまでもお前が継ぐとな?」
「はい」
「ほおぉう・・・?」
門川君は頭を下げたまま、はっきりと宣言した。
「門川当主の座・・・継ぎます」
奥方の視線の粘度が強まった。
一重の両目に、鈍い光が宿る。
狂気の・・・目。
無機質な空気が、ぴしりと崩れていく。
「しかしそれは、わらわの一存では了承できぬのぉ」
「はい。この後、長老会にて協議に・・・」
「本人同士、話し合わねばなるまい」
「・・・・・は?」
門川君が、いぶかしげな視線を上げた。
「お前がどうしても当主の座を欲するというなら、仕方あるまい」
ぼおおぉぉ・・・!!
門川君の目の前に、青黒い光の円が浮かび上がった。


