だから・・・だから・・・
「だからね、しま子・・・」
「うあぁ~?」
「だから、だからもう、さよな・・・」
唇が震えて、言葉が出てこない。
さよならの言葉が言えない。
未練たらしく、涙で隠してごまかしている。
言えない。さよならなんてとても言えない。
言いたくない!
だから、察して。しま子。
このまま、何も言わずに言わせずに・・・行って。
涙の流れるあたしの頬を、しま子の大きな手が包む。
ゴツゴツした、鋭い爪のある鬼の手。
初めて会った時、あれほど恐怖した手。
今は・・・こんなにも大切な・・・。
「うああぁ~~・・・」
しま子がニッコリ微笑んだ。
一つ目が無くなっちゃうくらい、目を細めて。
満面の、いつもあたしに見せてくれる優しい笑顔。
そして・・・
振り返り、鬼達に対峙したしま子の形相は、一変した。
「うがあああぁぁ―――!!!」
「だからね、しま子・・・」
「うあぁ~?」
「だから、だからもう、さよな・・・」
唇が震えて、言葉が出てこない。
さよならの言葉が言えない。
未練たらしく、涙で隠してごまかしている。
言えない。さよならなんてとても言えない。
言いたくない!
だから、察して。しま子。
このまま、何も言わずに言わせずに・・・行って。
涙の流れるあたしの頬を、しま子の大きな手が包む。
ゴツゴツした、鋭い爪のある鬼の手。
初めて会った時、あれほど恐怖した手。
今は・・・こんなにも大切な・・・。
「うああぁ~~・・・」
しま子がニッコリ微笑んだ。
一つ目が無くなっちゃうくらい、目を細めて。
満面の、いつもあたしに見せてくれる優しい笑顔。
そして・・・
振り返り、鬼達に対峙したしま子の形相は、一変した。
「うがあああぁぁ―――!!!」


