「祓うも調伏も無理なら、せめて足止めと思ったが・・・」
「門川君・・・」
「厄介すぎる。この時間の無い時に・・・」
そうだ。一刻も早く先へ進まなきゃならないのに。
しま子を狙う鬼達のせいで、ここで完全に足止めをくらってしまった。
きっと鬼達はこれが目的で集められたんだ。
あたしの滅火の力が役に立たないかな?
意識を近くの鬼に集中した。
鼓動が速まり、全身の血が沸き熱くなる。
鬼の周囲の黒い霧、ひときわ濃い中心の渦。
あの場所に・・・
行け!!
鬼の全身が滅火の炎に包まれる。
音を立てて燃え上がる煉獄の炎。赤く踊る火柱。
やった・・・! 効果あった!
鬼が唸り声を上げ、身を震わす。
体を包んだ炎が四方に飛び散って拡散し、虚しく消えてしまった。
あぁ・・・・・。
「無駄だよ」
消える炎を呆然と見るあたしに、門川君が静かに語る。
「鬼は、世界の『畏怖すべきもの』そのものなんだ。滅っしたりできる存在じゃないんだよ」
「じゃあ、しま子はどうして・・・?」
どうしてあの時、あたしはしま子の心を変える事が可能だったの?
「しま子は、あの時すでに僕に使役されていた」
「・・・・・」
「君のおじい様の残した力も作用したんだろう。偶然が重なったんだ」
「門川君・・・」
「厄介すぎる。この時間の無い時に・・・」
そうだ。一刻も早く先へ進まなきゃならないのに。
しま子を狙う鬼達のせいで、ここで完全に足止めをくらってしまった。
きっと鬼達はこれが目的で集められたんだ。
あたしの滅火の力が役に立たないかな?
意識を近くの鬼に集中した。
鼓動が速まり、全身の血が沸き熱くなる。
鬼の周囲の黒い霧、ひときわ濃い中心の渦。
あの場所に・・・
行け!!
鬼の全身が滅火の炎に包まれる。
音を立てて燃え上がる煉獄の炎。赤く踊る火柱。
やった・・・! 効果あった!
鬼が唸り声を上げ、身を震わす。
体を包んだ炎が四方に飛び散って拡散し、虚しく消えてしまった。
あぁ・・・・・。
「無駄だよ」
消える炎を呆然と見るあたしに、門川君が静かに語る。
「鬼は、世界の『畏怖すべきもの』そのものなんだ。滅っしたりできる存在じゃないんだよ」
「じゃあ、しま子はどうして・・・?」
どうしてあの時、あたしはしま子の心を変える事が可能だったの?
「しま子は、あの時すでに僕に使役されていた」
「・・・・・」
「君のおじい様の残した力も作用したんだろう。偶然が重なったんだ」


