しま子は、拒絶されてしまった。
それはあたしのせいだ。
あたしが、しま子の心を勝手に変えてしまったから。
しま子はそれを望んだわけじゃない。
カラスだって、別に白い体で生まれてきたかったわけじゃないだろうに。
自分には何の責任もない事で、責められ、排除される。
そう。しま子には何の責任もないんだ。
責任はあたしにある。全て、このあたしに。
「しま子・・・」
「うああ?」
「・・・ごめんなさい」
「・・・・・」
振り向いたしま子が、ちょこんと首を傾げてあたしを見た。
その姿が、痛めつけられてうずくまる、白いカラスと重なる。
真っ直ぐな視線が、あたしには痛かった。
『留まるは心情、その影は抱擁。透明な時の中に、ただ眠れ』
門川君の詠唱と共に、キィンとした冷たい風が拭いた。
鬼達の体が、足元からみるみる凍り付いていく。
あっという間に、鬼達の全身が分厚い氷の中に閉じ込められてしまった。
門川の沼であたし達を襲った怪魚のように、完全に氷のオブジェの状態だ。
「よし! 今のうちに・・・」
天に轟く咆哮と共に、門川君の氷が砕け散る。
次々と鬼達は、難なく全身を覆う氷を砕いて自由を取り戻した。
門川君が舌打ちをした。
それはあたしのせいだ。
あたしが、しま子の心を勝手に変えてしまったから。
しま子はそれを望んだわけじゃない。
カラスだって、別に白い体で生まれてきたかったわけじゃないだろうに。
自分には何の責任もない事で、責められ、排除される。
そう。しま子には何の責任もないんだ。
責任はあたしにある。全て、このあたしに。
「しま子・・・」
「うああ?」
「・・・ごめんなさい」
「・・・・・」
振り向いたしま子が、ちょこんと首を傾げてあたしを見た。
その姿が、痛めつけられてうずくまる、白いカラスと重なる。
真っ直ぐな視線が、あたしには痛かった。
『留まるは心情、その影は抱擁。透明な時の中に、ただ眠れ』
門川君の詠唱と共に、キィンとした冷たい風が拭いた。
鬼達の体が、足元からみるみる凍り付いていく。
あっという間に、鬼達の全身が分厚い氷の中に閉じ込められてしまった。
門川の沼であたし達を襲った怪魚のように、完全に氷のオブジェの状態だ。
「よし! 今のうちに・・・」
天に轟く咆哮と共に、門川君の氷が砕け散る。
次々と鬼達は、難なく全身を覆う氷を砕いて自由を取り戻した。
門川君が舌打ちをした。


