門川君が無言で立ち上がった。
彼の手から、セバスチャンさんの手が滑り落ちる。
うつむいて唇を固く結び、悲痛な表情で、もう虫の息のセバスチャンさんを見下ろしている。
セバスチャンさんは、どこか安心したような目をした。
「永久様っ!!?」
「お岩! もういい加減にするだよ!」
「お父ちゃんっ!!」
「自分のせいで戦いに負けたとなったら、遥峰の誇りはどうなるだ!?」
「誇りなんかより命の方が大事に決まってるじゃないの!」
お岩さんはもう、ほとんどパニック状態になっていた。
両手両足を振り回して暴れ、地面を殴り、蹴り続ける。
錯乱状態の子どものようだ。
「お前は遥峰に、生涯尊厳を失ったまま生きろと言うだか!? そんな恐ろしい重荷を背負えと言うだか!?」
「重荷なら・・・重荷ならあたしも一緒に背負って、生涯共に生きていく!」
「このバカ娘があ――っ!!!」
ズンッと空気が振動した。
それと同時に当主さんのアリ地獄が、ふっと消え去った。
当主さんの精神の乱れが、ついに限界を超えてしまったんだ!
術が解除されてしまった!
アリ地獄から開放された獣人達が、怒りに燃えて襲い掛かってきた。
こちらに向かおうとしたミミズのピエール達にも、獣人達が大挙して飛び掛る。
当主さんは尻餅をついて倒れる。
お岩さんはセバスチャンさんをかばうように抱きしめた。
しま子があたしの前に立ちはだかる。
憎しみに狂った獣人達の血走った目が、間近に迫った。
彼の手から、セバスチャンさんの手が滑り落ちる。
うつむいて唇を固く結び、悲痛な表情で、もう虫の息のセバスチャンさんを見下ろしている。
セバスチャンさんは、どこか安心したような目をした。
「永久様っ!!?」
「お岩! もういい加減にするだよ!」
「お父ちゃんっ!!」
「自分のせいで戦いに負けたとなったら、遥峰の誇りはどうなるだ!?」
「誇りなんかより命の方が大事に決まってるじゃないの!」
お岩さんはもう、ほとんどパニック状態になっていた。
両手両足を振り回して暴れ、地面を殴り、蹴り続ける。
錯乱状態の子どものようだ。
「お前は遥峰に、生涯尊厳を失ったまま生きろと言うだか!? そんな恐ろしい重荷を背負えと言うだか!?」
「重荷なら・・・重荷ならあたしも一緒に背負って、生涯共に生きていく!」
「このバカ娘があ――っ!!!」
ズンッと空気が振動した。
それと同時に当主さんのアリ地獄が、ふっと消え去った。
当主さんの精神の乱れが、ついに限界を超えてしまったんだ!
術が解除されてしまった!
アリ地獄から開放された獣人達が、怒りに燃えて襲い掛かってきた。
こちらに向かおうとしたミミズのピエール達にも、獣人達が大挙して飛び掛る。
当主さんは尻餅をついて倒れる。
お岩さんはセバスチャンさんをかばうように抱きしめた。
しま子があたしの前に立ちはだかる。
憎しみに狂った獣人達の血走った目が、間近に迫った。


