「治癒には時間がかかるだよ! そんな事をしている時間がどこにあるだ!?」
「だって遥峰がっ!!」
「永久様は行かねばなんねぇだよっ! 永久様、行ってくれ!」
「いやよ! 絶対に嫌っっ!!」
お岩さんは激しく首を振り、門川君にすがり付いた。
「永久様お願い! 遥峰を助けてっ!!」
「お岩! わからねぇ事を言うな! 永久様を行かせるだ!」
「わからないのはお父ちゃんだよ! 遥峰の命がかかってるんだよ!?」
お岩さんは、目の色を変えて門川君の着物にしがみつく。
セバスチャンさんの血で染まった長手袋が、ギリリと布地をつかんで離さない。
「永久様行かないでっ! 遥峰を助けてっ!」
腰が抜けたように呆然と座り込んでいたあたしも、やっと体に力が戻ってきた。
あたしも門川君にすがり、お岩さんと一緒に叫ぶ。
「門川君! セバスチャンさんを救って!」
あたし達に詰め寄られ、門川君はうなづいた。
再び両手で印を組もうとした時・・・
真っ赤な手が、門川君の両手の中に入り込み、印を邪魔した。
「遥峰っ!!?」
「セバスチャンさんっ!!?」
セバスチャンさんが、見開いた両目で門川君を凝視している。
ゼエゼエと息を吐きながら、首をゆっくりと左右に振った。
そして、まるで笛のようなかすかな響きの声で、言った。
「お行き、下さいませ。永久様・・・」
「だって遥峰がっ!!」
「永久様は行かねばなんねぇだよっ! 永久様、行ってくれ!」
「いやよ! 絶対に嫌っっ!!」
お岩さんは激しく首を振り、門川君にすがり付いた。
「永久様お願い! 遥峰を助けてっ!!」
「お岩! わからねぇ事を言うな! 永久様を行かせるだ!」
「わからないのはお父ちゃんだよ! 遥峰の命がかかってるんだよ!?」
お岩さんは、目の色を変えて門川君の着物にしがみつく。
セバスチャンさんの血で染まった長手袋が、ギリリと布地をつかんで離さない。
「永久様行かないでっ! 遥峰を助けてっ!」
腰が抜けたように呆然と座り込んでいたあたしも、やっと体に力が戻ってきた。
あたしも門川君にすがり、お岩さんと一緒に叫ぶ。
「門川君! セバスチャンさんを救って!」
あたし達に詰め寄られ、門川君はうなづいた。
再び両手で印を組もうとした時・・・
真っ赤な手が、門川君の両手の中に入り込み、印を邪魔した。
「遥峰っ!!?」
「セバスチャンさんっ!!?」
セバスチャンさんが、見開いた両目で門川君を凝視している。
ゼエゼエと息を吐きながら、首をゆっくりと左右に振った。
そして、まるで笛のようなかすかな響きの声で、言った。
「お行き、下さいませ。永久様・・・」


