神様修行はじめます! 其の二

セバスチャンさんっ!?

振り返ったあたしの目に、胸を張って立つセバスチャンさんの姿が映った。

凛とした、決意に満ちた表情だった。


パーン!と鋭い音が聞こえる。

当主さんが勢い良く両手を合わせ、素早く印を結ぶ。

猿人達の足元が、突然にすり鉢上に崩れた。

アリ地獄に落ちる獲物のように、猿人達が悲鳴を上げて地中に飲み込まれていく。


「ピエール! フランソワ! ジョセフ!」

お岩さんが叫ぶ。

その声に応えて、ミミズ達が地を震わせてその巨大な姿を現した。

そして猿人達に一斉に襲い掛かる。

巨体で押し潰し、強烈な力で締め上げ、ヘビが獲物を丸呑みするように一息に飲み込んでいく。


あたしはあっけにとられて、その光景を見ていた。


「・・・ちょ、ちょっと待って!」


待って! 待ってよお願い!

攻撃しちゃ、戦っちゃだめだよ!

何とかしなきゃ、何とか助けなきゃ!


「これ以上この人達を苦しめちゃだめだよ!」


この人達は犠牲者なんだよ!?

犠牲者を攻撃してどうするのよ!?

そんなの変だよ、間違ってる!!


哀れな犠牲者が死んでしまう結末なんて、絶対に間違ってる!!