神様修行はじめます! 其の二

門川の沼地で会った怨霊たち。

あの時に感じた底の知れない怒り。

恨み。憎しみ。

地獄の業火で焼かれても、なお消えず渦巻く怨念。


『決して許さん・・・』


『この恨みを思い知れ・・・』


『この憎しみを思い知れ・・・』


あの時と同じ声が聞こえる。

猿人達の声にならない憎しみの声が、この耳に届いてくる。


どうすればいい?

どうすれば、この憎悪を消すことが出来る?

どうすれば、地獄の憎しみの炎に焼かれ続けるこの人達を、救うことができる?


「永久様」

「なんだ?」

「この子達を元に戻す事は、できるんだべか?」

「・・・・・」

「正直に言ってくだされや」

「不可能だ。・・・絶対に」

「・・・やっぱりそうかぁ・・・」


当主さんが、ぽつりと言った。

とても小さな・・・とても悲しい声だった。


「それなら・・・」


背中からの風圧が、あたしの髪を巻き上げた。

そう思った瞬間、目の前の猿人達に何十本ものツタが槍のように突き刺さる。

猿人達の胸と口から赤い血が吹き出るのが見えた。