神様修行はじめます! 其の二

走るあたし達の耳に、雷鳴と咆哮が響いた。

・・・絹糸っ!!

思わず足を止めそうになり、必死に堪えて走り続ける。


止まっちゃダメ! 振り向いちゃダメ!

それよりもやらなければならない事が、あたし達にはあるんだから!



うっそうと繁る木々の間の小道を、あたし達はひた走る。

木々の枝の間から、小さな星の光がたくさん輝いていた。

急がなきゃ! 早く! 一刻も早く!


「・・・・・!」

全力疾走するあたし達の体に、突然植物のツタが絡まった。

勢いよく、あたし達を後ろに引っ張る。

なに・・・っ!?


引っ張られた瞬間、あたし達が今までいた場所に、何かがドサドサと転がり落ちてきた。


ドカリと派手な音と共に、地面がボコボコとへこむ。

あ・・・危な・・・。

もし後ろに引っ張られてなかったら、今頃・・・。


薄黒い塊が複数、むくむくと身をもたげた。


立ち上がった、それらの姿は・・・

人? でも、なにかが違う?

ずいぶん大柄で、やたらと手足が長く・・・


暗がりの中で、あたしは目を凝らした。


長い長い髪の毛?

いや、違う。あれは髪の毛じゃない。

体毛だ。体中が長い体毛に覆われているんだ。あれは・・・


猿人だ!