絹糸は、くるんと丸まって。
しま子は、大胆に大の字で寝ている。
門川君は、壁にもたれて正座をし、腕組みしながら目を閉じていた。
あたしはその隣で、壁にもたれて両足を伸ばして休んだ。
・・・眠れなかった。
闇の中、静かな空間。
ロウソクの明かりひとつ無い、静寂。
ゆったりと、でも確実に時は過ぎている。
決戦の時刻へと。
門川君の呼吸が聞こえる。
規則正しい呼吸の音。
彼が息をしてる。それは生きてる証。
たまらなく、その音が愛しかった。
あたしは、数えるようにその呼吸の音をただ聞いていた。
「・・・眠れないのか?」
彼が目を閉じたまま、小声で話しかけてきた。
「うん」
「無理もないが、少しでも休んだほうがいい」
「門川君は?」
「僕は大丈夫だ。気力も精神力も充実している」
「じゃあ、あたしも大丈夫」
「いいから休め」
「大丈夫。だからひとりで背負わないで」
「・・・・・」
しま子は、大胆に大の字で寝ている。
門川君は、壁にもたれて正座をし、腕組みしながら目を閉じていた。
あたしはその隣で、壁にもたれて両足を伸ばして休んだ。
・・・眠れなかった。
闇の中、静かな空間。
ロウソクの明かりひとつ無い、静寂。
ゆったりと、でも確実に時は過ぎている。
決戦の時刻へと。
門川君の呼吸が聞こえる。
規則正しい呼吸の音。
彼が息をしてる。それは生きてる証。
たまらなく、その音が愛しかった。
あたしは、数えるようにその呼吸の音をただ聞いていた。
「・・・眠れないのか?」
彼が目を閉じたまま、小声で話しかけてきた。
「うん」
「無理もないが、少しでも休んだほうがいい」
「門川君は?」
「僕は大丈夫だ。気力も精神力も充実している」
「じゃあ、あたしも大丈夫」
「いいから休め」
「大丈夫。だからひとりで背負わないで」
「・・・・・」


