彼の両腕が、あたしの体を包み込む。
そして彼の頬が、あたしの髪に優しく触れる。
あたしは、彼の胸に抱かれて彼の香りに包まれた。
白い香り。
清々しい、純粋な、穢れのない香り。
冷たいほどに澄み渡る、透き通った風。
切ない・・・切ないよ。
こんなにも幸せで・・・でも、もどかしい。
どうして気持ちが伝わらないの?
こんなに近くに居るのに。
こんなに・・・思いがはち切れそうなのに。
「門川君・・・好きだよ」
「あぁ、僕も君が好きだよ」
「違うっ。違うよっ」
彼の胸の中で、あたしは駄々っ子のように顔を横に振る。
違うの。その『好き』じゃない。
あたしは・・・あたしの好きは・・・。
「天内君・・・なぜ泣くんだい?」
両目に涙が滲んで、まつ毛が濡れる。
今にも零れ落ちそう。
「・・・泣きたいくらい、好きだから」
そして彼の頬が、あたしの髪に優しく触れる。
あたしは、彼の胸に抱かれて彼の香りに包まれた。
白い香り。
清々しい、純粋な、穢れのない香り。
冷たいほどに澄み渡る、透き通った風。
切ない・・・切ないよ。
こんなにも幸せで・・・でも、もどかしい。
どうして気持ちが伝わらないの?
こんなに近くに居るのに。
こんなに・・・思いがはち切れそうなのに。
「門川君・・・好きだよ」
「あぁ、僕も君が好きだよ」
「違うっ。違うよっ」
彼の胸の中で、あたしは駄々っ子のように顔を横に振る。
違うの。その『好き』じゃない。
あたしは・・・あたしの好きは・・・。
「天内君・・・なぜ泣くんだい?」
両目に涙が滲んで、まつ毛が濡れる。
今にも零れ落ちそう。
「・・・泣きたいくらい、好きだから」


