「伝達を頼む」

「おまかせを。整いましたら、お部屋までお迎えに上がります」

「あぁ」


門川君が立ち上がった。

そして部屋を出て行く。

そのしっかりした足音を、あたしは聞いていた。


「セバスチャンさん」

「はい、天内のお嬢様」

「あたしに何かできる事ない?」

「ございますとも」

「なに? なんでも言って」


あたしにできる事なら、なんでもするよ。


「永久様のお側に、ついていて下さい」

「・・・え?」

「永久様のお心を支えて下さい」

「・・・・・」

「そうじゃのぉ。それは小娘にしかできぬのぉ」

「うあぁ~~」


みんなが、そう言ってあたしを見た。

・・・・・。

うん。

そうだよね。それがあたしの役目だ。