ふっふ。ハードルが高いと燃えるなぁ。

そう、燃えるんだよ。

奥底のほうから、ふつふつと燃え上がってくるんだ。

熱く・・・熱くね!


あたしは熱い女。炎を武器に戦う女だ。

そのあたしに氷の壁ぇ?

・・・ふっ。笑っちゃうね!


どんなに分厚い氷でも、あたしが溶かしてみせる!

たとえ何枚、氷の壁が立ちはだかろうと、全部粉砕してみせる!



首を洗って待ってなさいね。

必ず、必ずたどり着く。

そして抱きしめてみせる。

彼自身ですら気付いていない、彼の心を。


いつか・・・

いつか必ず、きっと・・・!!



ふっふと低い忍び笑いを続けるあたしを、門川君が気味悪そうに眺めている。


「・・・天内君?」

「ん? なに?」

「どうした? 僕の真意が伝わらなかったんだろうか?」

「ん? いや、伝わった伝わった。もう充分に!」


たぶん、門川君が思ってる以上に伝わってる。

おかげ様でもー、闘志バリバリよっ!

ふっふっふっ・・・!


「そ、そうか? それは何よりだ」

彼はまた笑顔になった。

よくわからないなりに、彼は彼で、あたしのパワーが上がったのが嬉しいんだろう。